一光堂ゆるゆる京歳時記

Slow Seasonal Kyoto Diary from IKKO-DO

10月22日のイベントでお出しした、可愛いハロウィーン向けの主菓子です。丸いオバケに蝙蝠が飛んでて、食べるのがもったいないほど、キュートですね☺️蝙蝠がお髭のように見えて、おじさん心を揺さぶります。

私が習っている長唄三味線の先生の大先生、杵屋勝七郎先生のレクチャーコンサートへ、神戸まで。杵屋勝七郎先生は、玉三郎さんや幸四郎さん、猿之助さんなど錚々たる歌舞伎俳優陣から首席演奏家を依頼される凄い三味線演奏家。今回は2度目のレクチャーコンサートですが、いつもながらユーモラスなMCぶりに、会場は笑いに包まれました。もちろん、演奏は圧巻でした。私もお稽古頑張らなくては!

十月の初めの日曜日、知り合いの表具師のレクチャーイベントに参加するため、旧三井家下鴨別邸に。工芸師サポート一般社団法人「和の美」代表理事の三宮さんと表具師小野澤さんが、一光堂のお茶会で同じ席だったご縁で、「和の美」のメンバーになられました。これこそまさに「一期一会」。彼の新しい作品群から、次なる表具表装の可能性を感じました。

九月は様々な国、ドイツ、イタリア、オーストラリア、フランス、U AE、中国などから、お茶体験にお越しただきました。皆様、お茶体験は初めてと言うことで、ワイワイ賑やかな約1時間でした。ご希望の方には実際に風炉でご自身のお抹茶の点てて、とても嬉しそうにされておられました。反応がそれぞれのお国柄が出て、亭主として嬉しくなりました。

写真は、ドイツミュンヘンから来られた、お客様。

中秋の名月に、お茶の先生の主催のお月見野点のお手伝い。茶箱の用意と、月点前のお点前をさせていただき、ゲスト十名ほどお茶を差し上げました。満月が大文字山のすぐ脇を登っていく様子は、とても神秘的で素晴らしい体験をさせていただきました。

まだまだ暑い日々が続く京都ですが、先取りとして、虫の香合を蹲の前に揃えてみました。虫の音は僅かですが、香合を見ていていただき、少しは涼しんでいただけたら嬉しいです。

虫籠は、竹遊作、黒漆螺鈿は琉球鈴虫螺鈿、檜木地に鈴虫螺鈿蒔絵は庄次作。

九月九日の重陽の節句が近づいているので、それに合わせて菊置上の茶箱を出しました。駒澤利斎の作で。桐箱に上品に菊が美しく描かれています。箱裏には裏千家十四代淡々斎の極めがあります。

ぜひ、一光堂にてご覧ください。

 

八月二十三日は、朝から大文字の火床の消し炭をもらいに、大文字山へ。下界は35度の猛暑ですが、上に登るにつれ、涼しい風が山頂から吹いてきて、2−3度涼しく感じました。残念ながら、消し炭はほとんどが小さな欠片しか残っておらず、それらをビニール袋に入れて持って帰りました。消し炭は、玄関や神棚に置いて、厄除けや無病息災のご利益があると言うことです。送り火の翌日の早朝から、もっと大きなご利益を得ようと、競って登山して大きな消し炭を持って帰るのですが、私はさすがにそのバイタリティーはなかったです。

毎年の八月二十二日、私の住んでいる町内会は、まだ地蔵盆を頑張って続けています。ただ年々子供達の数が減っていって、今年はたったの3人でした。私が小さい頃は、二十名以上おって、盆踊りやらくじ引きやら金魚すくいやら、イベントがぎょうさんあって、最後にお菓子セットを貰って帰るのが楽しみでした。現在は世話役の年寄りばかりなってしまって、とても寂しい限りです。

家族が帰省したので、お墓参り後、梨木神社向かいの盧山寺を訪ねました。ここは紫式部邸宅趾で九月まで美しい桔梗が平安時代を模したた庭園に咲き誇り、雅な風情を感じることができます。重文の釈迦三尊像など素晴らしい寺宝も見ることができます。それほど観光客が多くなく、静かでほっとできる私の好きなお寺の一つです。

今年も五山の送り火直前に、父母やご先祖さんの精霊が無事に西方浄土にお戻りになられるのを祈願するため、護摩木を大文字に奉納いたしました。とんでもない暑さの中、お墓参りなど、この時期は外へ出ないといけないのが辛い。帰宅後、何度もシャワーを浴びてTシャツを着替えないといけないのが面倒臭い。

八月十六日の五山送り火お茶会に向けて、待合のしつらいを大幅にリニュアール。菅楯彦の大文字のお軸に、1780年発行の都名所図会の大文字と船形のページを飾りました。昔から五山送り火は、有名だったんですね!

八月四日は、五山送り火お茶会用の主菓子予約で東寺にまで、帰し町に東寺によると、多くの蓮花が咲き出しており、もうすぐお盆がやって来るんだなと夏の終わりを感じました。でも京都はまだまだ灼熱の日差しが続いております。

七月三十一日は、出張お茶会。八坂神社南門近くの、着付け教室の先生のご依頼で、教室での初めてのお茶会を行いました。夏休みと言うことで、多くのお子さん達がご参加いただき、抹茶を飲んでいただくだけではなく、茶筅で点てていただき、ワイワイと賑やかななお茶会となりました。

七月二十一日に行われた、一光堂洲歳の祇園祭お茶会は、後祭ツアーと床での夕食会で、盛会のうちにお開き。残念ながら、床での夕食は、あまりにも蒸し暑く、クーラーが効いた室内へ移動。ただ、窓際の席だったので、鴨川や東山に上がる満月が見れてよかったです。

一光堂では、祇園祭の山鉾のミニチュア模型を、大テーブルにて、前祭、後祭に分けてディスプレーしております。後祭の山鉾模型は今年で全て揃ったのですが、前祭は23もあるので、来年以降少しずつ増やして、2−3年中には全て揃える予定です。立て札は、自作です。

七月十七日は、前祭の巡行。くじ取らずの長刀鉾のお稚児による、しめ縄切りを目の前で見れてよかったです。周辺の観光客達からすごい歓声が上がって、私も毎年の事ですが、うるうる感動いたしました。

七月十六日には、八坂神社の献茶式。本殿での献茶式後、始めて一力茶屋でのお茶会に参加。祇園甲部から舞妓さん達がお運びで薄茶を持ってきて、美味しくいただきました。一力茶屋は、祖母が戦後すぐに、通訳をしていたらしく、不思議な縁を感じました。

七月十四日から十六日は、前祭の宵山。二十三の山鉾の提灯が灯り、多くの人々が、日本で最も歴史がありゴージャスな祭の夜に、酔いしれておられました。

六月末ごろになると、祇園祭が近づいてくるので、心がざわついてきます。一光堂では、祇園祭に合わせてしつらえを大幅リニュアール。まずは、待合のお軸を辻回しの絵と大きめの長刀鉾の模型を軸前に置いてみました。

六月に入ると、京都の神社の各所にて、夏越しの払いの儀式が、行われます。夏越の祓とは。一年の半分にあたる6月30日に、半年間に溜まった身の汚れを落とし、残り半分の息災を祈願する神事です。上賀茂神社にて早速、茅の輪くぐりをしてきました。皆様も梅雨入りが遅れていて暑い日々が続いておりますが、どうぞご自愛いただき、暑い夏を乗り越えられたら嬉しく思います。

3月末に、楽入さんで楽焼体験をして作った二つの楽焼が、ついに六月七日に出来上がってきました。一つは、光悦の赤楽にインスパイヤーされて縦長で面取りをした茶碗。もう一つは二代目常慶の利久形に似せてエルゴノミックに手に沿うような形。黒楽では無いが黒に近い青の釉薬を使っていただきました。早速これでお茶を点ててみました。何となく美味しかったような、自画自賛の一日でした。

五月十五日は、葵祭の日でした。私のお茶サロン、一光堂にて葵祭お茶会をさせていただきました🍵
満席の中、葵祭のしつらえやお道具、お抹茶、主菓子を楽しんでいただいた後、すぐ隣の加茂街道にて、葵祭の行列を皆さんで見学して、平安絵巻さながらの雅な雰囲気を楽しみました。

妻と一緒に、京都京セラ美術館へ、二つの展覧会を観に行きました。
一つはポンピドゥーセンターのキュビズム展、もう一つは村上隆展。どちらも写真可でした😊(一部NG)
キュビズムは、ピカソやブラックが有名ですが、セザンヌが源流だったことは知らなかったです。私の好きなレジェやコルビジェの絵も観れて、充実した展覧会でした。妻はキュビズムが大好きで、みっちり2時間以上観ておりました。
私は、いらちなので、小一時間で村上隆展へ。巨大な鬼たちの像に向かえられて、奥へ進むと、やはり若者が多く来られてました。入り口すぐの巨大な洛中洛外図に圧倒されて、それからは、ずっと村上隆のポップな色彩ワールドで塗り尽くされていました🌸🌼
最後は裏庭の巨大なゴールデンオブジェにとどめを刺されました🤣
両極端なアートを体感できて、刺激的な3時間でした。

五月三日、久しぶりに下鴨神社へ行きました。流鏑馬本番は、時間の都合で見れなかったのですが、その前の神事と新緑が見れて良かった。子供の頃、何度か父に連れられて見に行った頃は、観覧席などなかったのに、今はしっかりコースいっぱいに設営されていたのがびっくりしました。

4月28日は、私の三味線先生の大先生、杵屋勝七郎さんのレクチャーコンサートへ、六甲アイランドのオルフェオまで。
杵屋大先生は、歌舞伎の重鎮たち、玉三郎さん、勘三郎さん、幸四郎さん、鴈治郎さん、愛之助さんら直々のご指名を受ける、立三味線(メインの三味線弾きでコンダクターみたいな音楽リーダー)です😧
私の先生やお世話になっているお客様とご一緒に、大先生のとてもユニークで笑いに包まれるレクチャーとデモに、とても楽しく勉強になる1時間半でした😊
最後にご一緒に写真を撮らせていただきました

四月十八日は、フランスパリから、お茶体験で一光堂に来られました。初めての日本旅行ということで、東京から、京都、広島、大阪のゴールデンコースを周られるとの事。お抹茶もそれぞれ2杯ずつ飲まれ、お茶も立てていただき、とても喜んでおられました。

四月十四日は、上賀茂神社にて曲水の宴が行われました。文化庁長官、歌人の冷泉さんから斎王代まで参加され、雅楽が奏でられる中、平安絵巻のような雅で厳かな雰囲気を楽しみました。

四月十日は、南アフリカのケープタウンから、来られました。ケープタウンからは、シンガポールまで14時間、シンガポールら日本まで7時間、合計21時間かかって日本まで来られたとのことで、頭が下がります。初のお茶体験、とても喜んでいただきました。

四月八日に、上海からお茶体験のため、関空から直接、一光堂にお越しになられました。中国人のガイドさんから、この後金閣寺に行くので、1時間以内で!とタイムプレッシャーをかけられましたが、茶道のコンセプトから、一行の真意、お茶室の構成、禅との関連、お客としてのマナーなど、なるべく分かりやすくご説明させていただき、笑顔で金閣寺に向かわれました。

四月七日に行われたお花見野点お茶会は、三日前まで天気予報では曇りのち雨でしたが、晴れ男女が多くご参加いただいたようで、当日は晴れ間が広がり、心地よい野点日和でした。赤毛氈に桜の花びらがひらひらと落ちてきて、皆様笑顔でいっぱいでした。

三月三十一日の御所は、場所によつて満開の桜が楽しました。建礼門前のソメイヨシノはほぼ満開でした。海外の観光客も多く来られていて、あの広い御所の道が、ご人で結構賑わっており、御所内に入るのも長蛇の列となっていました。

 

三月三十日にはシンガポールとシンシナティから、お茶体験でお越しいただきました、皆様、お茶体験が初めてということなので、とても楽しんでおられました。その後、植物園北入口にあるイタリアンレストランで、パスタとピザのランチをご案内、ご一緒に頂きました。その後、植物園へお花見に。まだソメイヨシノは咲き始めでしたが、枝垂れ桜が結構咲いており、皆様、嬉しそうに写真を撮られておられました。お連れして良かった!

三月二十九日にオーストラリア人の友人と、楽焼体験。楽入先生に丁寧に優しくお教えいただき、とても楽しい3時間半でした。それぞれ二個の楽茶碗を作り、私は利休形と光悦形の2種類を作ってみました、二ヶ月後が楽しみです。

三月二十四日、ニューヨークからお茶体験でお越しになられました。

いつものように、町家から、坪庭、各古美術品を説明させていただき、白い靴下に履き替えていただき、お茶室へ。お茶室でのお客としてのマナー等をレクチャーさせていただき、お抹茶と主菓子を楽しんでいただきました。この後は東京に向かわれるとのことです。

三月三日に大西常商店にて行われた、雛祭りお茶会と投扇興コラボイベントは。大盛況のうちにお開きとなりました。大きな京町家の一番奥にあるお茶室は、躙口のある自然光のみ入る伝統的な建築。みなさん、雛祭りの道具組みを楽しんで頂きました。投扇興は、母屋の20畳以上ある大座敷で、皆さん、大盛り上がりで優勝者を最後まで競い合いました。たまには一光堂の外に出て、お茶会も良いものです。

 

京都在住香港人の中国茶茶会に参加してきました!シンガポールでも何度か参加しましたが、中国茶は個人で好きなように行うので、日本の茶道のようにお点前の作法が確立しているのではなくて、個人のクリエイティブ が発揮できるので面白いです。また、中国茶は、入れる茶葉や入れる回数で、毎回味や風味が大きく変わるので、それが茶道と大きく違う点です。例えば、ある茶葉は、最初に入れた味がビターでしたが、二度目がオレンジの甘みが強調されて、びっくり。亭主に思わず同じ茶葉?と聞いてしまう程でした。中国茶は奥が深い!

二月二日〜三日は、八坂神社での節分祭。二日の宮川町の舞妓さん芸妓さんによる舞や豆まきを見に行きました。舞妓さんによる、奉納舞のあと、おばけのお衣装の芸妓たちによる、福豆まきで八袋ゲット。新春から福をお裾分けいただき、幸せな一日でした。

一月二十五日に京都に初積雪があり、天神さんの帰りに金閣寺へ。かなり雪が溶けておりましたが、残雪でも神々しさは変わらず、多くの海外のお客様で賑わっておりました。雪の金閣寺はいつみても、心が洗われるようなゴージャスさです。

一月八日から十二日まで、京都蛭子神社にてえべっさんが行われました。恵比寿さんら七福神たちが船型の乗り物に乗って、四条通を笹を配りながら練り歩いておりました。一光堂の店主も、十日戎に福笹をいただきました。

一月八日、裏千家国際部の先生の初釜に参加させていただきました。色々な国籍の方が、茶道という共通言語でご一緒にできたことはとても楽しく多くのことを学ばさせていただきました。場所も西陣の老舗料理屋「天喜」で行われ、素晴らしい躙口がある茶室で濃茶と薄茶を続き薄茶のお点前でいただき、その後お座席で点心をいただきました。素晴らしい新春のスタートとなりました。

遅ればせながら令和六年、明けましておめでとうございます。今年もどうぞ宜しくお願い致します。いつもながら、元旦に上賀茂神社へ初詣。今年はすごく人出が多くて、おみくじを求める人で、長い列ができておりました。私も干支みくじを買い求めるため、約30分ほど並んで手に入れました。今年は末吉でしたので、伸び代がある年としたいですね。

京都は師走に入り、南座の顔見世の季節。一光堂でもデコレーションを顔見世に合わせて、変えました。ちょうど歌舞伎羽子板があったので、今年の團十郎、新之助の襲名披露に合わせて、二人の羽子板と、忠臣蔵大石内蔵助の伏見人形、私の下手な南座の水彩短冊画を置いてみました。

仕事上、英語でお茶体験を行っている為、さらなる英語力を高める必要が出てきました。よって十二月から、裏千家みどり会(外国人のクラス)の先生の元で、英語で茶道を習いだしました。先生の茶道の手順だけではなく、禅から日本文化の深い知識に、感動いたしました。多国籍の生徒さんの、幅広いバックグランドや知識にも驚かされて、茶道を通してとても勉強になっております。

十一月末、夜の太秦映画村での、「江戸酒場」というイベントに行ってきました。京都はナイトライフの場所が少ないということで、こういった江戸時代の世界で、お酒や食事ができる機会が頻繁にあっても良いと思います。皆さん、着物を着ていろいろなブースでの、イベントとお酒を楽しまれておられました。私は、知り合いの老舗京扇子の若女将がいらっしゃったので、投扇興を楽しんだ後、大奥のコスチューム姿の若女将と一緒に写真を撮っていただきました。


十一月二十二日は、ニューヨークからお茶体験で来られました。

びっくりしたのは、大日本茶道協会のニューヨーク支部の方々で、大日本茶道協会は、裏千家日から別れた流派で、とてもお点前が似ているとのことで、とても勉強になりました。京町家や古美術にもご興味を示され、あっという間に2時間過ぎてしまいました。


十月末、久しぶりに、京扇子の老舗、大西扇子店にて投扇を体験してきました。最初はなかなか的(蝶という)に当たらなかったですが、偶然にも珍しい形に落下して、三十五点という高得点を獲得して、総合第二となって嬉しかったです。一光堂でもやってみたいです。


十月二十五日、アイスランドからのお客様が、お茶体験に来られました。とても紳士的な方で、日本に1年間滞在されるという事で、今後もお茶を習いたいとおっしゃっていただき、嬉しく思いました。


やっと秋らしくなってきた、京都。賀茂川の西側に沈む夕日と一羽の白鷺のシルエットが幻想的でした。


十月中旬、織成館の月釜に参加してきました。今月は藪内流が担当且つ茶道具屋さんとのコラボのお茶会で、とても貴重なお道具やユニークな向かい合わせでのお点前を拝見する事ができました。自分のお点前の幅を広げるために、色々な流派から学ぶことが大切だなと実感しました。


九月二十九日は、中秋の名月。雲一つない夜空と静かな川面に映る満月がとても美しい。人生には色々な事が起きますが、心が静まる貴重なひと時に感謝。

九月二十三日は、梨木神社での萩祭り。萩の花が咲き誇る境内の中、舞の奉納があり、雅な雰囲気に。有名なランデイーさんの道具組みのお茶会にも参加させていただき、ユニークな取り合わせに刺激を受けました。


九月十二日、大徳寺に寄ったらすでに秋の特別拝観が、いくつかの塔頭で始まっておりました。暑すぎて秋とは思ぬ大徳寺ですが、九月末には少しは涼しくなってくれるよう祈っております。


九月八日の初の一光堂による西陣ツアーも無事に終了し、ご参加の皆様には蒸し暑い中、楽しんでいただけたようで良かったです。ランチは予定していた、親子丼で有名な鳥岩楼さんが、予測を大幅超える長蛇の列で諦め(予約不可なので)、西陣さらさへ。お風呂屋さんの雰囲気がそのまま残る店内で、ランチを皆様楽しでいただきました。

お盆明けに、フランスのパリからお茶体験に来られました。日本とフランスとの文化交流として三週間日本に滞在中という事。お客としてのマナーだけではなく、お茶も点ててみたいとのことで、それぞれ点てていただきました。なかなかうまくクリーミィーに点てれず、苦笑いされていましたが、初めてのお茶体験を大変楽しんでいただいたようです。

 

今年の盛夏のしつらえのご紹介。お床には大徳寺龍源院の喝堂老師の「瀧」にへちま型掛け花籠と蓮花。京焼水蓮花絵茶碗に、一光堂X谷村丹後コラボの五山送り火バージョンの茶筅、店主自作の茶杓『蓮子の雫」。棗はクリスタル製、水指は江戸中期のタコ唐草文です。

八月十六日、五山送り火は無事に、八時点火の大文字から順に妙法、船形、左大文字、鳥居と五山全て点火されてお精霊さんを西の山にお送りする事ができました。一光堂の近所からは四山見れて良かったです。

今年は初盆なので、大文字への護摩木に願いを書いて、銀閣寺すぐ北側の八神社にて、奉納いたしました。前日の京都市内への台風直撃の影響が危惧されましたが、市内は大きな災害もなく、無事に護摩木を受け取っていただきました。今晩の送り火が、無事に点火されることを願っております。

八月十六日は、五山送り火。一光堂のお茶室で、お自服のお茶と合わせて、主菓子と干菓子を頂きました。どちらも五山送り火用の俵屋吉富の御製です。美味しゅうございました!

八月に入っても、酷暑は相変わらず続き、6時半過ぎにやっと賀茂川に出て夕涼み。入道雲に夕陽が当たりドラマチックな夕方でした。外国人観光客カップルが、中洲で京都の静かな夏の夕方を、楽しんでおられました。

七月二十四日の熱帯夜の中、祇園祭の還幸祭が四年ぶりに行われました。五時過ぎから、三つの御神輿が御旅所を出発して、各町内を練り歩き(一番遠い所では二条千本通まで)五時間以上、200名以上の担ぎ手と「ホットー」の掛け声とともに、最後は八坂神社に十一時過ぎに戻ってきました。彼らの熱気に見ている私たちも包まれ、とても感動的な夜でした。

七月二十四日は、祇園祭後祭の巡行。猛暑にも関わらず多くの国内外の観光客で御池通や河原町通が大賑わい。幸運にも市役所バックに大トリの大船鉾の迫力のある、辻回しが見れました。

七月十七日の巡行日、シンガポールからご家族が一光堂に遊びに来てくれました。祇園祭の山鉾巡行を見てから、北山でランチと植物園を散策、その後、一光堂にてお茶を差し上げました。かわいい3人の娘さんたちがお茶を気に入っていただけたようで、とても嬉しく思います。

七月十六日祇園祭宵山に一光堂にて行われた、お茶会のしつらえをご紹介。短冊には、私の下手な「鷹山」の絵、お茶室のお棚は留精棚と義山の水指に総螺鈿のお棗、お菓子は、いつもお世話になっている嘯月さんの御製に古伊万里のねじり文皿、待合は1780年発行の都名所図会と山鉾の扇子、大テーブルの上には江戸後期の祇園祭屏風に書かれた綾傘鉾と現代の綾傘鉾の人形とちまき。1Fのショールームには、江戸後期の祇園祭小屏風に古伊万里器たちです。

皆様、祇園祭を実感出来ると、好評でした。

七月十四日、宵宵宵山に行ってきました。思った以上に外国人観光客が多く、どこの山鉾も賑わっていました。宵宵宵山でこれですから、お茶会後の、宵山でのミニツアーがどれだけ混むか、今から心配です。

一光堂でも、祇園祭の飾りつけで、祇園祭を体現できるよう大幅ディスプレーを変えました。一階の大きなテーブルには、江戸時代の祇園祭の小屏風を置き、その前に、山鉾のミニチュア模型を、クジ順通りに並べました。まだすべての模型を、持っているわけではないので、毎年少しずつ買い足したいと思っております。

七月十日は、鉾立ても始まりました。一切釘を使わず荒縄だけで鉾を組み立てていく、大工方はすごいなっていつも感心します。メインの場所は、蝶の形にするのが、強度的に優れ、且つ。美的にも美しい。

七月十日は、お迎え提灯行列が、四年ぶりに八坂神社から四条通を通って、市役所へ。先頭は、鷹山のお囃子から、小武者、小町、鷺舞など可愛い子供たちの仮装した行列が続きました。

七月一日に入ると京都の中心地は、祇園祭で一色に。大丸の入り口周辺は、祇園祭の展示で盛り上がっています。私が特に好きなのは山鉾のミニチュア模型が通り毎に展示されている立体マップ。見ているだけで、祇園祭の熱気が感じられます。


六月末、御所東にある盧山寺にて、桔梗が満開との告示を見て、思わず拝観。紫式部の邸跡のお寺で、平安時代の面影残った庭園に沢山の寄居が咲き誇っておりました。桔梗の花言葉通り、「永遠の愛」「気品」「誠実」を感じさせる優雅で上品なたたずまいがありました。

六月二十五日、北野天満宮では茅の輪くぐりが始まりました。大勢の方が大きな茅の輪が置かれた楼門を、嬉しそうに潜っておられました。京都に本格的な夏がやって来ました。大祓は、六月三十日に行われます。

六月上旬、上賀茂神社へ御水「神山湧水」をもらいに行くときに、賀茂川沿いの道に立ち葵が群生していました。光琳など琳派の絵師たちが頻繁に描いた、有名なモチーフで、スッと立ち上がった姿がとてもエレガントで高貴さを醸し出していて、思わず自転車を止めて写真を撮ってしまいました。

六月に入り、葦簀戸に替えて、夏への模様替え。坪庭からの光が漏れ入り、涼やかな雰囲気に。京都に夏がやってきました。

5月の最後の週に、アメリカのフェラディルフィアからお客様3人、お茶体験に来られました。アメリカの淡交会に所属されておられるということで、お茶や日本文化に造詣が深く、お茶道だけではなく、イサムノグチから応挙まで英語でお話しできたのが、刺激的で楽しかったです。お客様もとてもうれしそうに帰られたのを見れて、とても良い一日でした。

週末、阪急電車に河原町終点まで一駅乗ったら、京都仕様のスペシャル電車が。京とれいん雅洛という名の特別電車で、二−三年目から週末のみ運行していたらしいけど、電車の中に犬矢来や、電車と電車の間にのれんがかかっていたり、丸窓に石庭があったり、仕様が半端ない。また乗りたくなりました。

天候不順で一日順延して、四年ぶりに葵祭の行列が、五月十六日(火)、一光堂のすぐ隣の鴨川土手沿いの道を通られるので、お茶会参加者とご一緒に見学。平安絵巻物のような美しい衣装を身に纏った、勅使たちや女人たちの優雅な行列を久しぶりに拝見できて、懐かしさと嬉しさで心がいっぱいになりました。また、六十五代目の斎王代さんの美しさに魅了されました。

五月五日は葵祭の前儀である歩射神事を、下神神社にて見てきました。流鏑馬とは違ってゆったりと弓を放つ神事は、優雅で神聖な雰囲気で、とても美しかったです。この神事により、葵祭本番の行列が安全に進めるとの事です。

五月四日、京都は夏日でした。杜若はどうなんだろうと、大田神社に行ってみたら、かなり咲いておりびっくり。いつもなら五月中旬以降見頃のはずが、今年はやはり異常に暑い。でも、ゴールデンウークに京都に来られた方は、ラッキーですね。

暑い四月も下旬となり、そろそろ五月のしつらいの準備。一刀彫りの鎧兜と可愛い桃太郎人形、古伊万里の鯉の豆皿、抹茶茶碗は八つ橋と藤の絵柄(どちらも清閑寺窯)です。

四月十五日は、久しぶりに都をどりを見に行きました。リノベーションから4年ぶりに、新しくなった祇園甲部歌舞練場での、芸妓さん、舞妓さんの舞は、幻想的に美しく、彼女たちの陰ながらの努力に頭が下がります。

四月九日のお花見お茶会は、お客様の御祈念のおかげで快晴の中、盛会のうちにお開きとなりました。皆様、心地よい春風が吹く中、嘯月製の主菓子三種とお抹茶(松籟園の颯々ノ昔)を楽しまれました。

お手前は、茶箱の「花手前」、茶箱は扇面蒔絵で輪島塗弘悦作、香合は面箱形桜流水図 西村徳泉作です。

四月一日は、ドバイからお茶体験に来られました。お茶会は初めてとのことで、茶道のコンセプトや抹茶の特徴、お茶室の構造などをお話させていただき、とても喜んでいただきました。

三月二十九日には、お茶体験にシンガポールからお客様が来られました。お花見に最高のイミングだったので、一光堂に来られる前に京都の観光地の桜を楽しまれたとの事。また、1階のお店にお花を生けているのだけれど、造花と勘違いされていたようで、お互いに大笑いしました。シンガポールでは、お店のお花は、ほとんど造花が多いので、なるほどと思いました。

 

三月二十六日は、近代抹茶製造のシステム、堀井式を考案された、宇治茶の老舗製造元、堀井七茗園さんを訪問。茶園から抹茶の石臼挽きまで見れて貴重な経験をさせていただきました。最後は自分で石臼を回させていただき、石臼の重さにびっくりしました。

雛祭りトピックの続き。今年の雛祭りのお茶会の待合の飾りは、亨保雛。調べると亨保時代より古く、植毛技術がまだ出来ていない頃の雛人形と分かりました。頭の毛は、墨で塗ってあり、勉強になりました。雛人形も奥が深いですね。

 

三月十九日の雛祭りお茶会には、淡々斎好の徒然棚を使ってみました。徒然棚は、他のお棚と違って、上部に引き戸付きの小さな棚が付いていて、その中に棗を入れておきます。引き戸を開けて、棗を出した時の皆様の驚きを見て、亭主としてはニヤリとなります。今回は、日の丸という赤い真丸な棗で、引き戸の暗闇からのコントラストと雪洞水指とのカラーマッチングを狙いました。ただ、茶杓を置くのがとても難しくテッペンの3mmほどのわずかな平たい箇所にそっと置かないといけないので、とても緊張します。もちろん転びやすいので要注意。

3月に入ったら、急に暖かくなり、京都にも駆け足で春がやってきました!早咲きの桜が、京都のあちこちで咲き出して、急に町中がピンク色で包まれ、明るくなってきました。出町柳の長徳寺のおかめ桜も濃いピンク色の花弁をつけて、周辺自体が華やいでいました。植物園も桜に限らず、椿たちが一斉に咲き出し春が来たんだなと嬉しくなりました。

二月二十日に、スペインバルセロナから、ギターリスト兼茶人のお客様が、着物を着て一光堂に来られました。裏千家国際部でお茶を習われていて、とても感心いたしました。京都でライブをやられるということで、観に行くつもりです。帰られる前に彼のCDをいただいて、感動。彼の今後の活躍を期待しております!

2月15日は、朝から雪。北野天満宮で、私がシンガポールでお世話になったお茶の先生が、三年ぶりにお茶会をされるということで、お手伝いに。お運びやお手間を、約200名様のお客様にさせていただき、疲れましたがとても充実した1日でした。さらに紅梅と雪の北野天満宮が美しかった。

二月の京都は、一月に劣らず季節のイベントが目白押し。二月五日は、初午という伏見稲荷に祭神様が初めて降り立った日のことで、私も五穀豊穣、商売繁盛、家内安全を祈願して伏見稲荷神社へ。インバウンド客もかなり戻ってきていて、有名な千本鳥居前はごった返しておりました。祭壇にはたくさんの食料品から野菜、日本酒が奉納されており、圧巻でした。私は「しるしの杉」という初午詣をしましたという証の杉がついた長いお札をいただきました。玄関に飾ると良いらしい。

二月三日、昨年の厄を払いに、壬生寺の節分会に。多くの参拝客で賑っておりました。私も炮烙という素焼きの焼き物に、家族全員の幸せを祈って、笑門来福と書いて奉納いたしました。次の日に全ての炮烙は割られて、祈願成就が祈願されるとのことです。帰る前に壬生狂言を観劇。狂言にしては珍しく、セリフなしのパンタマイム式の演技でとても感動いたしました。帰りしに恵方巻を買って、南南東に向いていただきました。玄関には焼いた鰯の頭と柊の葉を飾って、鬼払いいたしました。

一月二十七日、大文字山が真っ白になって、目立っています。4日間も降雪が続いて15cmの積雪は、滅多にない京都です。いつもなら降っても2−3cmで湿雪なのですぐ溶けてしまうのですが。よって雪に取り囲まれて、家の中が寒くてストーブの前から動けません!家の周辺は、二月に入っても、降った雪が大きな塊となって残ったままです。ここまで残雪が残るのは数十年ぶりかも。

一月二十五日、雪が小康状態になり、金閣寺方面で仕事が終わったので、雪の金閣寺へ。案の定、多くの国内外の観光客で一杯でしたが、皆さん写真を撮りまくり、ご満足のようでした。私も京都市民でありながら、雪の金閣寺は、年に一度は見ないと損した気分になってしまうので、四百円という超お得な拝観料で、美しい雪景色の金閣寺を、寒さを忘れて味わいました。

一月二十四日は、午後5時過ぎからの大雪で、あっという間に5−10cm積もりました。雪質もパウダースノーでサラサラしていて、どんどん積もっていき、今後どうなるか心配です。JR京都線も止まっているらしく、通勤の人たち、大変です。皆さんなんとかご無事でご帰宅できます様に。

一月二十日、一光堂再開すぐに、海外からお客様がお茶体験に来られました。シドニーから来られたという事で、季節が逆さまなのに体は大丈夫ですか?と尋ねると、京都に来る前に札幌の雪の洗礼を受けたので大丈夫とのこと。初めてのお茶会でしたが、とても楽しんでいただき、店主として嬉しい限りです。次の日に宇治方面へ行ってお茶を買うとの事で、お茶がとてもお好きな二人連れでした。

令和五年一月十日は、十日戎。昨年の笹を納めて、新しい笹を買い求めました。昨年は色々難しい局面がございましたが、今年は安寧な一年であることを願います。皆様も良い令和五年であることを願って、再出発していこうと思っております、

冬枯れの年末の賀茂川。少し日差しがあり穏やかな年末です。一人、釣り人が広がった中洲の先端で、釣りを楽しんでおられました。見ているだけで心が落ち着きます。皆様も良い年末年始をお過ごしください。

令和四年十二月二十四日は、朝からの小雪も止み、昼過ぎには晴れ間のなか、大きな虹が五山の送り火の一つ、船形から掛かっておりました。とても美しく、母が船に乗って虹を渡って行った様に思いました。

太秦映画探訪Day2:

今日は東映映画村を訪問し、大部屋役者のリーダーの方から、侍への変身プロセスを約45分間拝見。まずアイラインで目をはっきりさせ、頭に羽生帯を二枚重ねして、こげ茶の粘土をベンジン!!!で溶かして、境目が見えないないよう丁寧にグラデション付けながら肌と羽生帯の境目に塗っていく。俳優さんの頭に合わせたカスタムメイドのカツラ(20万以上する)を注意深く被り、特別なボンドで額の境目やもみ上げ部分を地肌と直接貼り付けるというもの。ベンジンやボンドを使うということでとてもお肌に悪いとのことですが、役者さんはどんなスターさんでもやらざるを得ないので、俳優さんも侍役は大変ですね。最後は裃と袴を着けてお侍さん出来上がり。その後、この役者さんと一緒に、一般客が絶対入れない、実際の撮影スタジオを数カ所直接拝見できて、大大大満足のDay2でした。

太秦映画探訪Day1:

時代劇フリークとしては、長年の夢である時代劇の製作の裏側を勉強すべく、太秦方面へ。大魔神が睨みを利かす、大映通りから羅生門でとったオスカー像を見てから、撮影小道具で日本で最も有名な、高津商会さんをご訪問。そこで殺陣で使う模造刀のメンテナンス作業を興味深く拝見しました。刀は樫の木製でその上に、卵の白身を筆で塗り、注意深く特殊な銀色のフォイルを貼り付け、磨くととまさに真剣の様な輝きと鋭さを持った刀が出来上がりました。撮影のアングルやカットで波紋がある模造刀も使うということで、奥が深いなあ!鎧兜の着脱プロセスも拝見でき、目からウロコ状態のDayー1でした。

先日、マニラからご夫婦のお客様が、お茶体験で一光堂にお越しになられました。お茶会は初めてとういうことで、簡単に茶道の歴史やコンセプト、お茶室の構造、お茶道具の役割、掛け軸の一行の意味、お抹茶の作り方などなど、小一時間ではありましたが、とても楽しんでいただけた様で、おもてなしさせていただいた甲斐がございました。また、お越しください。

12月の中旬なのに、1月末か2月並みの寒波がやって来て、うちとお隣の紅葉の葉っぱを吹き散らしてくれました。いつもなら毎朝落ち葉拾いをして、真っ白な白川砂の坪庭に戻しますが、あまりにも綺麗だったので、そのままにしました。近々外国人のお客様も来られるので、見ていただこうかな。

金継ぎを正式に習ったことがなく、以前知り合いになった、金継ぎ職人さんに特別に一光堂にて、プライベート出張レッスンを開いていただきました。以前金継ぎセットで我流でやって大失敗して、やめて以来、先生から丁寧に3時間以上かけて人工漆を使っての基礎の基礎レッスン。とても難しく、仕上がりも酷いものでしたが、先生からこれをベースに腕は上がる一方と励まさられ、頑張ろうと思います。家には多くのホツやカケの古伊万里があるのでボチボチ直して行けたら嬉しいです。

今年も年末の京都の風物詩、顔見世の季節がやってきました。やはり招きが揚がり、ライトアップされた南座を見ると心が高まります。今年は、獅童さんがご参加されるということで、獅童ファンの皆さんはぜひ顔見世にお越しくださいませ。私も時間があれば、観たいなあ!

京都府立植物園では、多分今日が最高の紅葉の見頃。穏やかな日差しと過ごしやすい気温の中、夕日で真っ赤な紅葉が透けて、ため息が漏れるぐらい美しかったです。

仕入れのため東寺の弘法市へ。ますます国内外の観光客が増えて、平日にも関わらず、混雑しておりました。店内用の小さな盆栽を買えて嬉しくなり、天気もまずまずでよかったです。紅葉も今が見頃。五重塔バックの晩秋の景色が絵になっていました。もう師走の足音が聞こえそうで、年々一年間は早いなと実感しました。

京都もいよいよ紅葉が見ごろとなりました。ここ金閣寺も平日にも関わらず、多くの修学旅行生や外国人旅行者たちが歓声を上げて写真を撮っておりました。私もお決まりの場所で夕日に輝く金閣寺と紅葉を背景に、パチリ。地元人でも心が洗われる風景でした。

11月前半は、天候も安定し小春日和が続いている様で、ほぼ毎日美しい夕日が、色付き出した木々ともに一緒に楽しめます。それを知ってか、多くの方が平日にも関わらず、賀茂川東側沿いのベンチで夕焼けを楽しまれる方が増えてる様な。店主も時間を見つけて夕日を見て、1日の疲れを取ることができて嬉しくなります。

11月に入ると炉開きの季節。炉開きは茶人にとってお正月の様なもので、本来なら茶壺を開けて茶葉を出し、石臼で轢きたての新茶を楽しむのが古来からのやり方なのですが、今ではその様な儀式をやられているところは、ほとんどないと聞いております。一光堂では松籟園から新茶を取り寄せて、お客様にお出ししております。事情があって、今年の炉開きお茶会は出来ませんでしたが、お自服で炉開きをひっそり楽しみました。茶碗は京焼芳華作乾山写の赤蔓の図、主菓子皿は明治時代の菊に扇子の図。主菓子は俵屋吉富の「亥の子餅」、薄茶は松籟園の「颯々ノ昔」。美味しゅうございました。

十月二十二日、三年ぶりの時代祭。天候に恵まれて、多くの観光客、特にインバウンドの観光客が大勢来られていたのが嬉しかった。個人的には数十年ぶりでしたが、久しぶりに美しい行列と時代衣装を見れて時代祭の素晴らしさを再認識。特に色にこだわる一デザイナーとしては、日本の伝統色のベストサンプルを数多く観れて勉強になりました。やはり女性たちの衣装はどれも素晴らしく、至福の時でした。南北朝時代と室町時代の行列の順番が途中入れ違っていて、ご愛敬、ご愛敬。

十月十五日に行われた、秋の野点お茶会は、秋の晴天の下、多くのお客様で盛会のうちにお開きとなりました。お点前は、茶箱の花点前、茶箱は駒澤利斎の菊文桐木地、一行は亭主の下手くそな字で「清風萬里秋」、竹花入は、銘「鴨川」六々斎作、主菓子は嘯月製の「薫り、楓の錦、交錦、秋の山」の四種類。香合は琉球螺鈿の鈴虫文を虫籠に入れました。皆さん、お手前だけではなく、お道具拝見も楽しんでおられた様です。

3回目の平安蚤の市への出店。だいぶ出店準備にも慣れて来ましたが、9月末の時期に関わらず、晴天かつ非常に暑く、日除け対策をしてきて良かったです。露店の醍醐味は、いろいろな人と出会える事。今回も金継ぎ作家さんやカナダのキュレーターさん(あのイームズと仕事したことがある!)と出会えたのが大きな成果でした。特に金継ぎ作家さんとは、話が盛り上がり、ワークショップを一緒に企画する可能性が出て来ました。とても嬉しかったです。平安蚤の市は不定期でしか、出店できませんが、機会があれば今後も出店していこうと思います。

シンガポールから、友人が一光堂に来訪いただきました。お茶室にてお抹茶とお菓子を差し上げ、その後、短時間でしたが、ランチ後、錦通や錦天満宮、寺町通から四条大橋周辺までご案内し、ほぼ初めてのミニ京都ツアーを楽しんでいただきました。今回は時間がなかったのですが、次回は夜の祇園をお連れすることを約束し、シンガポールへ帰られました。

久しぶりに西陣織の勉強会に。西陣織は、図案製作から先染め、八千本近くの糸の準備、経糸の装置の準備、製織の過程から、仕上げまで多くの工程、職人技、時間がかかってやっと出来上がります。以前、着物産業が栄えていたときは、卸問屋が力を持っておりましたが、今は織屋さんも生き残るため、小売りも細々行っているとのこと。それぞれの工程の職人さん、織機のメンテナンスや器具の職人さんも含め、年々少なくなり、存続の危機に面しているようで、とても悲しくなりました。ご案内いただいた元糸染め会社の社長さんも、あと十年もすれば、西陣織は絶命危惧伝統産業となるのは、必至とおっしゃっておられました。平日なのに、機を織る音もあまり聞こえず、人通りも少ない西陣地区を再実感すると、現実的に衰退、消滅していく足音が聞こえるようです。でも、西陣織は世界に誇る、日本の職人技の最高峰。中途半端な機械化は難しいとしても、なんとか微力ながらサポートさせていただき、少しでも長く続いて欲しいものです。

 

高台寺付近のラグジュアリーホテルの下見会に行って来ました。コロナも下降しだし、海外の観光客への規制も緩やかになったので、今後インバウンドのお客様も期待。セールスマネジャーから、ここ2年間は全く営業になっていなかったが、この秋から本格的に動きだしますとのことで、少し京都観光に明るい兆しが見えだしそうです。私も海外からのお客様を紹介できたら良いですね。

中秋の名月が見えるかどうか、心配しておりましたが、10時過ぎに雲が切れて、賀茂川の川面に映る満月と同時に、明るく輝く木星が見れて、とても心が澄み渡り、癒されました。

7−8年ぶりにシンガポール時代で大変お世話になった、友人とご家族が一光堂にお立ち寄りいただきました。お抹茶を差し上げ、茶道からシンガポール時代の話などなど約2時間、お会いすることができ、懐かしさで一杯となりました。また、お立ち寄りくださいませ。

思いがけなくイタリアミラノからのお客様。お茶体験をしたいとのことで、一光堂の説明のあと、お茶室にてお抹茶を差し上げました。京都旅行もお茶会も初めてということで、色々なご質問をいただき、京都の文化や茶道に大いに興味を持たれたようです。また、京都を訪れたいとのことで、おもてなしした甲斐がありました。

嵐山の山中にある染織家のアトリエに。保津川を見下ろせるアトリエやお茶室はとても美しく、特に黒塗りのテーブルに映った木々たちは吸い込まれるようでした。また、テラスには水盤が置いてあり、自由に水面を揺らがして、映り込みを楽しめるようになっているのが、自然を利用したモダンアートのようでとても刺激的でした。最後に染織作家さんにお会いできて、色々なお話ができて、クリエイティブな一日でした。

八月最終の日曜日、何十年ぶりに大文字山に登って来ました。歳には勝てず、ゼイゼイしながらも最後の120段の階段を登り切ると、素晴らしい眺望が広がっていました。天気も良く、最高のコンデションの中、秋晴れの太陽を身体中に浴びて、日頃のストレスを発散できました。法然院への下山途中に、ばったり野生の鹿に遭遇。しばらく見つめ合いましたが、ひらりと山奥へ消えていきました。場所も鹿の谷だったので、まさにその名前通りで、感動しました!京都の自然の奥深さを感じた一日でした。

初秋の香りが少しづつ感じられるので、九月のお茶会に向けて、お道具を出してみました。紅葉の絵柄のお茶碗と水差しを見ると、気持ち的に秋を感じて少し涼しくなりました。お茶室からひぐらしの蝉時雨が聞こえ、もうそこまで秋がやって来ているんだなと、夏の終わりを少し感傷的に感じ、同時に秋の足跡を嬉しく思います。(青紅葉と翡翠のお茶碗は、夏用で比較対象として並べてみました)

お盆も過ぎて、まだまだ蒸し暑いですが、殺人的な酷暑は少し収まり、少しずつ初秋の気配が感じられます。毎月二十一日は東寺の弘法さん。曇り空の中、東寺内の池には青鷺が橋の欄干にすくっと立っており、蓮池には蓮花が夏の終わりを告げるように、いくつか咲いておりました。今年の夏は、ONとOFFのスイッチを入れるように、酷暑か大雨かのどちらかの天候のコントラスが強かったように思います。大雨の元のゲリラ雲がどこから突然湧いてくるのか、予想不可能な状態でとても不安定でしたね。もう、昔のような爽やかな夏らしい季節は来ないのではと、危惧されるところです。

三年ぶりに五山の送り火がフルで点火。直前まで、とんでもないゲリラ豪雨と雷や大風で、大変心配しておりましたが、お精霊さんのパワーか、点火直前には小雨になり、7−8分遅れで大文字に点火され、ホッと安堵し、お精霊さんに手を合わせました。これも保存会の皆様が大雨中火床を守り切ったお陰と感謝。お陰で一光堂の近所から大文字、船形、左大文字が見えました。以前は妙法まで見えましたが、昨今の北山エリアのマンション化で残念ながら、見えなくなりました。

時代とともに都市化による。伝統的な季節の風物詩の楽しみが減っていくのは寂しいものです。

五山の送り火の日の夕方、シンガポールから友人が訪ねてこられました。ほぼ3年ぶりの再会を京都でできました。店内をご案内し、お茶室にて、お菓子とお抹茶を差し上げました。とても喜んでおられ、店主としておもてなしをさせていただいた甲斐がありました。

通例のお墓参り。運良く曇り空で助かりました。帰りしなに父が好きだった、円山公園内の京料理屋で湯葉御膳とビールをいただき、セルフお疲れ会。最高の一杯でした。日が照りだしたので、そそくさと坂本龍馬像にご挨拶して、帰宅。良いお盆のお参りができました。

3年ぶりに開催された、夏の京都の風物詩、下鴨古本市に行ってきました。やはり糺の森は涼しく、多くのお客さんで賑わっておりました。茶屋も、久しぶりに多くの観光客で賑わっており、コロナ以前のような雰囲気でした。来年はもっとインバウンドが戻ってきて、京都の観光地が元の活気に戻れば良いですね!

二度目の平安蚤の市に八月九日、出店いたしました!酷暑なので、万全の態勢で臨みましたが、昼ごろから直射日光となり、仲良くなったお隣さんのテント影に避難させていただきましたが、2時以降は西日がとんでもなく厳しく、次回からはテントが必要と実感いたしました。ただ、初回に比べて多くの方にご来店、ご購入いただき、品揃えを変えて望んだ甲斐がありました。店頭に掲示した、お店のポスターにも皆さん反応されておられて、店舗の方にも行きますのとのお声を多数いただけたのが嬉しかったです。また、めちゃめちゃ格好いいピンクシャツを着られた初老のお客様がご来店いただき、思わず写真を撮らせていただきました。メガネはなんと視力検査用のメガネをかけられておられ、めちゃCoolでした。こういうピンクシャツの似合うおじいさんになりたいですね。

次回の平安蚤の出店は、九月二十六日(月)となっておりますので、ぜひお時間がございましたら、お立ち寄りください。

今年の夏は、天候が不安定で、突然ゲリラ豪雨が襲ってきたり、線状降水帯によってとんでもない降雨量となったりして、日本の気候自体おかしいと感じる日々が続いています。久々に夕焼けの鴨川の中、缶ビールを持って、両足を清流につけると本当に涼しく気持ちが良かったです。分ごとに変わる光や雲の動き、それらを反映する川面の表情もとても美しく、無料の賀茂川ビアガーディンを短い間ですが、とても贅沢な時間を楽しみました。

7月21日から始まった、祇園祭の後祭には、200年ぶりに復活した、鷹山が7月24日に巡行を果たしました。200年ぶりということで、ちまきもあっという間に売れ切れ。21日の宵々々山に並んで買っておいて良かった!

個人的には、夜店が出なく人出も山鉾の数が前祭より少ない、後祭の方が、歩きやすく、且つ、見やすく好きです。

三年ぶりに行われた祇園祭は、非常に多くの人で賑わい、とくに前祭の宵山の夜は、あの広い四条通や烏丸通が全く人が動けないほど、ぎゅうぎゅう詰でびっくりしました。お茶会の後、ご参加された方と、屏風祭りから夕食会と祇園のバーに行き、宵山の祇園祭を楽しみました。17日前祭の巡行は、思いの外涼しくて。いつもは暑くて途中で帰るところ、最後まで見ることができてよかったです。18日からは後祭の準備が始まります。後祭は、山鉾の数も11と少なくゆっくりと観れます。特に今年は、200年ぶりに復活する、鷹山が初の巡行をするので、今からワクワクします。

7月10日から、祇園祭前祭(7/14ー17)の23の山鉾建てが始まり、長刀鉾の土台の骨組みが四条通に出来上がっていました。「大工方」「車方」という専門テームによって、釘を一本も使わず、伝統工法の荒縄だけの編み上げで、約四日間で、あのでかいは鉾が組み立てられていくのはいつ見ても凄い。
また、八坂神社では、3つの神輿が倉から出されて清められて、境内に飾り付けられる「神輿洗」がありました。本来なら、境内を出て四条大橋まで迫力ある神輿担ぎのイベントがあるはずでしたが、今年はやはりコロナ下で中止となったのは残念でした。

西陣織の帯を使ったトートバッグが入荷しました。中生地は綿麻なので丈夫、紐は真田紐です。祇園祭のハレの日ににぴったり、一点ものの手作りバッグなので、売れ切れ御免。7800円なり。

7月に入ると、京都市内は祇園祭で一色となります。一光堂では、コレクションの祇園祭屏風を飾って、皆様のお越しをお待ちしております。祇園祭茶会にお越しのお客様が楽しんでいただけたら嬉しいです。屏風は江戸後期に精巧に描かれた絵で、町衆の楽しそうな表情や動きから、その当時の祇園祭の臨場感が伝わってきそうです。

北野天満宮の天神さんでは、大きく太い茅の輪が置かれ、参拝の皆さん、えっこらしょと跨いでおられました。私は今年の猛暑を無事に乗り越えられるよう、厄除に小さな茅の輪を自宅に買って帰えりました。手水も夏らしい花たちで飾られておりました。

長年の夢だった、平安蚤の市に出店。暑さと強風に戦いながら、色々なお客様と直接お知り合いになったり、お話できたりすることで、一光堂を少しでもPRすることはできたかなと思っております。ただ、6月とは思えない暑さで、麦わら帽子を買って、かつ3Lほどの水分補給をして、熱中症対策をなんとかできました。この新しい経験により、次の出店に向け、改善点を見つけることができて、本当に有意義な1日でした。

6月初旬から中旬は、京都府立植物園の花菖蒲が見頃。平日にも関わらず、大勢の来園者がうっとりと色とりどりの花菖蒲を眺めたり、写真を撮っておられました。花菖蒲には「暁の峰」「愛知の輝き」「江戸錦」「雪の舞」など色々な品種があるのを知りました。

6月初旬、嬉しい突然のご来客。お茶を差し上げ、一光堂をご案内差し上げました。前から来たかったとのことで、とても嬉しいサプライズでした。

5月の中頃から梅雨の先走りのような天気の中、一光堂近くの飛び石の麓で黄色い菖蒲が群生しておりました。黄色の花弁が雨にぬれて風情がありました。もうすぐ葵祭ですが、三年連続今年も行列が中止となり、計画していた一光堂での葵祭お茶会も中止とさせていただくことになり、とても残念です。一光堂から雅で王朝絵巻のような行列を見ながらのお茶会は、次回に持ち越しとなりました。

4月24日に行う、念願の京都の老舗日本画美術店、鉄斎堂とのコラボ展とお茶会の準備のため、深夜までかかって大幅店内レイアウトを替えて三十幅以上の掛け軸を掛け終えました。半年間に及ぶ企画立案から、鉄斎堂様への交渉を経て、事前ご承認頂いたレクチャー用のプレゼンマテリアルもでき、お客様が喜んでいただけると良いな!

 

桜の季節も過ぎ去り、新緑が美しい季節となりました。一光堂の坪庭のイロハモミジも、あっという間にキラキラした新しい葉に覆われて、嬉しくなりました。昨年は毛虫に大半を食べられてしまって、紅葉が楽しめなかったので、今年はメンテナンスをしっかりやろうと誓いました。

お花見お茶会は、一光堂近所の賀茂川沿いで行いました。初めての本格的な野点なので、設営に時間がかかりましたが、経験豊富な半東さんのお陰で、なんとか間に合いました。晴天且つ5月下旬ごろの暑さとなり、汗まみれとなりました。でも皆様喜んで帰られたので、疲れも吹っ飛びました!

三月最後の日曜日は、昨日とは一転、汗ばむような晴天。仕事帰りに御所を散策すると、いくつかの桜たちがすでに開花しており、多くの観光客で賑わっておりました。大きな木蓮の花も目立って咲いておりました。京都はこれから春本番に突入ですね。

三月後半の出町柳の近所の長徳寺のおかめ桜。

早咲きの桜がすでに散り始め、苔庭をピンク色に変えました。この世のとは思えぬ、桃源郷の世界が広がっておりました。よくこの前を自転車で通っておりましたが、春の季節がこんなに美しいとは、灯台下暗しです。

友人の紹介で、真田紐の江南さんへ。店主で十五代目の和田氏にお会いして、約2時間、紐や真田紐の歴史や製造工程、真田紐のユニークなお約束事、桐箱の歴史や構造などなど、すべて眼からうろこ状態の濃いレクチャーを受けました。和田氏はNHKの大河ドラマの時代考証もやられておられると言うことで、すごい方なのに気さくにお話しいただき、とても感銘を受けました。また、今後一光堂とのワークショップも気軽にお引き受けいただき、とても充実した1月末の1日でした。

1月末に、ご近所から体験お茶レッスンにご参加いただきました。お母様、お嬢様ともお茶体験は初めてということで、お客としてのマナーから、帛紗の扱い方、最後は盆略点前まで、濃い2時間半を楽しくレッスンさせていただきました。お二人とも楽しい!と言っていただき、店主としまして嬉しい限りです。これをご縁に今後もお茶に親しんでいただけたらありがたいですね。

1月15日に私が所属している京町家友の会の例会が、押小路通りにある、大江能楽堂にて開催されました。八代大江又三郎氏による直々のレクチャーで、お能や大江能楽堂の歴史から、能面での表情の作り方や種類、デモンストレーションまでたっぷり2時間以上、お能を勉強させていただきました。また、最後には能舞台まで上げていただき、感動いたしました。

1月10日、十日恵比須ということで、古い福笹をお返しして、新しい福笹をいただきに。昨年は空いておりましたが、今年はかなり混んでおり、門をくぐるにも長蛇の列が。やっとのことでで神社の中に入り、舞を見ながら、福笹をいただき、その後、小飾りを色々とつけていただきました。今年は商売繁盛といきたいところですが、こればかりは、店主の頑張り次第ですね。

 

1月7日に、私が習っている茶懐石料理の先生の初釜へ。さすが先生のお料理はどれも素晴らしく、また、奥様で表千家の先生でいらっしゃる友人が点てられた濃茶、薄茶をとても美味しくいただきました。とても充実した午後のひと時で、良い年の始まりを実感いたしました。

令和四年元旦は、いつものように上賀茂神社へ家族全員で徒歩で行きました。

ここは最近モザイクタイルのアーティストに干支のシンボルを作ってもらっているようで、毎年ユニークな干支のキャラクターと出会えます。今年は、少し豹のような女性ぽい虎のようで、上目遣いがセクシーでかっこいいです。

干支形おみくじの虎とはだいぶキャラが違いますね。今年は大吉でした!皆様も良い年でありますように。

大晦日は、ボタ雪の京都。金閣寺も雪が降って幻想的な風景を楽しみました。寒さにも関わらず、多くの観光客が訪れて、雪の金閣寺を楽しんでおられました。雪を見てワクワクするのは、店主が子供なのか、犬なのか、悩むとことです。ネズミなのですが、、

上賀茂神社に、30日の日の出と共に行ってきました。薄っすらと積もった雪と朱色とのコントラストが神々しいほど、美しかった。お山に登ると眼下に広がる白い瓦屋根が広がり、昔懐かしい京都の姿が浮かび上がってきました。ちょうど朝日が差し込み、これまた、新しい年を迎えようとする京の町を祝福するかのような、清々しく、心が洗われるような風景を見ることができ、朝早く起きてウォーキングした甲斐がありました。

元社中の友人と、今年最後のお互いの自主練を兼ねて、クリスマスお茶会を行いました。ありきたりのクリスマス用の茶道具は嫌いなので、色や形でクリスマス雰囲気を出しました。お花は、洋花のグオリオサ、お茶碗は、京焼の赤と緑の琳派風の絵付けに、膳所焼の雪月花、京焼の赤と緑の唐草文、棗は赤丸棗、水差しは、真葛焼の赤絵などを使いました。主菓子用の器は、小皿が私が絵付けしたもの、なます皿は、幕末明治の大聖寺焼。主菓子は、末富と老松のクリスマスらしいものをそれぞれ持ちよって食べ比べしました。どれも美味しゅうございました。

先週、友人が主宰する色絵付けのワークショップに参加してきました。クリスマスぽい絵皿ができないかと、一番チャレンジングな下絵を選んで、やり出したのですが、余りにも細かすぎて、かつ、近目用のメガネを持ってきてなかったので、目が疲れ果ててしまいました。

結局、3時間以上絵付けに格闘して、『多分仕上がりは良くないだろうな』と思って焼いていただいたのですが、送られて皿を見て、結構綺麗やんと自我自賛となりました。

先日、習っている茶懐石料理教室の今年度最終のお稽古がありました。師走らしい、さつまいもご飯に、カンパチの向付、聖護院かぶらのお汁、貝柱真薯の煮物碗、大根のふろふきの預け鉢を約4時間かかって作りました。帆立の真薯は、すり鉢でフワフワになるまで、1時間ほどすりこぎを回し続け、体力的になかなかでした。でも完成品はとてもうまくいき、食事タイムは他の生徒さんと、美味しいね!と言い合い和やかな雰囲気に包まれました。

南座のまねきが上がったら、京都に師走が来た合図。朝晩ぐっと冷え込んできました。もう本格的な冬がもうすぐ。炬燵が欲しい季節となりました。

一光堂での初のワークショップが、谷村丹後氏のサポートの元、成功裏に終了しました。皆さん、約1時間、熱心に茶筅や茶杓を自作され、喜んで帰られました。やはり、新しい体験は、誰にとっても何事にも変えがたいようです。私にとっても、とても大きな刺激となりました。

今年の京都の紅葉は、例年なくきれいです。友人と南禅寺から高台寺,御所、東寺、北野天満宮を回りましたが、どこも美しく心が洗われるようです。観光客も日々増えているようで、外国人はまだ少ないですが、少しは観光業界が賑わってくれたら嬉しいですね。

11月中旬、一光堂PRビデオ撮影を行いました。快晴の中、モデルの皆様、最初は緊張の面持ちでしたが、最後は穏やかな表情で、自然な雰囲気で野点シーンが無事撮影が終わり、その後、すぐ近所の一光堂内にて立礼式、炉でのお点前シーンをドローンにて撮影いたしました。

色々機械トラブルなどがありましたが、なんとか無事に撮影が終了し、後は、編集が楽しみです。出来上がりましたらこのサイトでもU Pさせていただきますので、どうぞご期待ください。

二日間の一光堂での初炉開きのお茶会に、45名様のお客様のご参加いただき、無事終了いたしました。いろいろな方面から、多彩で素晴らしいお客様にお会いできたことが、私の最大の喜びです。相変わらず不慣れな亭主でしたが、皆様から楽しかったとのご返事をいただき、それを次に進むエンジンとして、皆様に楽しんでいただくお茶や工芸や文化の発信できるコミュニティーの場となれば、幸いです。

今回は、全ての10セッション元同僚に半東を努めていただきまして、大変助かりました。感謝しかありません。

10月10日に、茶筅の里、奈良県高山の高山竹林園で行われた、イベントに行ってきました。京都市内から、1時間45分かかりますが、晴天にも恵まれ、多くのビジターが茶筅や茶杓作り教室や、広場での音楽イベント、お茶会に参加されておられました。私も茶筅作りに参加し、その後、茶筅師谷村丹後氏ご亭主のユニークなお茶会に参加させていただきました。写真の通り、全ての茶道具がとんでもなく大きく、茶碗で直径40cm以上5キロ以上、茶筅も茶杓も全て巨大で、茶杓なんか孫の手ぐらいの大きさで、ビックリかつ楽しい1日でした。また、来年も参加したいです!

9月中旬に、太秦にある着物染織工房、三宅工芸へ。今までの30−40に分かれた着物製造プロセスとは大幅に違う、工房内で全てのプロセス、製造から加工、小売まで行っているのにまずびっくり。また、さらに驚いたのが、普通は硬い螺鈿を特殊な加工で柔くして、生地に直接貼り付け、煌びやかさを最大限にした着物が、世界や日本のセレブたちから引き合いが来ているのは、大いに納得しました。京都にこんな凄い人がいるんだなと、感動した1日でした。

9月初旬、友人の紹介で清水焼の工房を拝見することが出来ました。京都陶磁器組合の代表理事である、森さんにお会いでき、清水焼の多様性(琳派の乾山から仁清、近代的な作風などなど)を実感することが出来ました。とても気軽に工房の奥までご案内、ご説明いただき、感謝でいっぱいです。

異常気象的な大雨のお盆の中、念願である香の老舗松栄堂さんの京都本社工場を見学してきました。世界中から最高の香木や香材を選んで、多くの工程が昔ながらの手作業で進められているのを見て、良いものを作り続けるのは大変だけど、商品に対する情熱が凄いと感動いたしました。最後に丁寧にプロセスをご説明いただいた、企画事業部の末延さんに感謝です。今後は一光堂とコラボやワークショップを一緒にやっていきましょうと快諾いただきました。

お盆休みの大雨の中、わざわざ一光堂にきていただいた、元同僚と息子さん。お茶室で初めてのお茶会を楽しんでいただけたようで、良かったです。特に竹の素材や可愛いお魚の形の干菓子がお気に入りでした。また、遊びに来てください!

お盆休みに、久しぶりに四条付近の床で家族と夕食。床で食べると風景も良く、かつ、密でなく風が心地よいので、安心感の中、美味しく頂けます。7時でオーダーストップなので、夕食後、夕涼みを兼ねて四条から三条まで川沿いを歩きました。風があり涼しく、夕暮れの京都の中心地を観光客気分で楽しめました。ただ夏の風物詩である床の数が半減しており、やっている店もお客さんの数がちらほらとしかなく、以前の観光客でいっぱいで賑やかだった頃が懐かしい。

八月六日の朝、ウォーキングで下鴨神社に行くと、夏の風物詩、夏越の大祓の茅の輪が山門に設置されておりました。夏越の大祓とは、ちょうど一年の半分に経った頃に、それまでの半年間の穢れを払い、これからの半年間を健康に過ごすために祈願する神事という事なので、私も厄払いとしてくぐってきました。正式なくぐり方があり、8の字を描くように、まず左足で跨ぎ、左に回り、正面に戻り、再び左足で跨ぎ、今度は右側に回り、正面へ戻る。三度目、左足で跨ぎ、左へ回り、正面へ。最後は左足で跨ぎ、本殿へ向かうのが正式な茅の輪のくぐり方らしいのですが、次回はぜひ正式な方法でやってみます。コロナがまだまだ収束しそうにないですが、なんとか徐々に収まって欲しいものです。

一光堂オープニングイベントの最終日は、念願のお茶事。現在習っている、茶懐石料理の先生ご夫妻と元社中のお二人をお呼びしました。ただ、本来なら自分で料理を作ってのお茶事をやりたかったのですが、私の技量不足と半東不在を見るに見かねて先生自身が台所に立っていただく羽目に、、、。私も京都の暑い時に、袴をはきながらの数十回一階から二階へお料理や主菓子の運び、準備で疲弊と脱水症状気味になって、亭主として色々と不手際をしてしまい、皆様にご迷惑をお掛けし大いに反省。次回やるとしても、涼しい季節で、半東さんの確保、私自身の懐石料理の技量の向上が不可欠ですね。シンガポールで何度かお茶事の亭主をやりましたが、その時も先生の大いなるバックアップとサポートの賜物と再実感。自分の器を知らないでお茶事をするべきではないですね。

オープニングお茶会でお出ししたのは、ご近所にある嘯月製の主菓子。一ヶ月前から嘯月のご主人とあれやこれやと相談しながら、おめでたい扇面の形にふわっと暖かい光を感じるピンク色の餡を入れていただき、勝手ながら私が『祇園の光』と銘を付けました。ちょうど祇園祭の巡行の日かつ一光堂の一つの光が感じていただけるように工夫いたしました。ゲストの皆さんに説明するとウンウンと頷いていただけたので、オリジナルで作っていただき良かったです。

昨年は、神事のみの祇園祭でしたが、今年は虫干しを兼ねて十七の山鉾が建ちました。お囃子も鳴り響き、コロナ以前の雰囲気が少しだけ戻ってきたようで、思わず涙が出そうになりました。来年こそ、本来の祇園祭が見たいものです。

7月17日オープンのタイミングに合わせて、やっとディスプレーが出来ました。お茶道具や古伊万里の展示と合わせて、Art & Designライブラリーも併設いたしました。お気軽に美術書やデザイン本、お茶の本を読みに遊びにきてください。来られる方は、まずはContact Usからご連絡ください。

坪庭があるだけで、自然が身近に感じられます。庭から流れ込む風や鳥たちの鳴き声、時間がゆったりと流れるように感じます。特に、晴れの日と雨の日の趣の違いがとても面白く、気持ち良い空間が出来上がりました。庭師さんと一緒に踏み石や蹲、庭木を選びに京都北部の植木屋さんをいろいろ巡ったのがとても楽しい思い出です。やはり、京都の庭師さんのそれぞれのマテリアルへの造詣が深く、さらに、庭は、まず水捌けが大事と大変勉強になりました。

3ヶ月間のリノベーションや1ヶ月半の準備を経て、一光堂のお茶室や坪庭、ショールームが完成しました。7月17日ー19日にオープニングお茶会を、時節柄、少人数制で時間帯を区切って行う予定です。この期間のお茶会は申し訳ございませんがすでに予約で埋まっております。お茶室でのお茶をご希望の方はEVENTのページをご覧いただき、Contact Usからご予約お願いいたします。

7月上旬、友人の紹介で奈良高山の茶筅師、谷村丹後さんにお会いしました。五百年以上続く茶筅師二十代目の谷村さんですが、とても気さくで、初めてのお客にも丁寧に茶筅ができるまでをデモンストレーションしていただき、とても分かりやすかったです。目から鱗的ななTipsもたくさんお話ししていただき、多くの事を谷村さんから学ぶことができた、充実の1日でした。